送粉性ハナバチ類の分類研究

花から花粉や花蜜を集め、それらを仔の餌として与えるハナバチと呼ばれる昆虫がいます。一般によく知られているミツバチ、マルハナバチ、クマバチは、このハチの仲間になります。このハナバチ類のうち、一般にあまり知られていないグループ(とくにコハナバチ)を中心に、どこにどんな種類のハナバチがいるのか?という基本的な研究に取り組んでいます。研究の過程で、未記載種(まだ名前が付けられていない種)が見つかれば、新種として命名・記載を行っています。東アジアをはじめ、中央アジアや東南アジア各地に生息しているハナバチを対象に研究を行っています。

旧北区・東洋区におけるコハナバチ属Lasioglossumの体系学的研究

コハナバチ属Lasioglossumは、ハナバチ類の中でも、たいへん大きなグループで、世界から約1,800種も知られています。属あたりの種数が多い上に、属内の分類の枠組み(分類体系)が曖昧で、このグループの種の多様性解明や系統進化についての研究上、大きな障害となっています。

この問題の解決に向けて、形態や遺伝子による系統仮説に基づいた分類体系の再編に取り組んでいます。現在、旧北区や東洋区産種の解析を進めています。

北部九州におけるハチ目昆虫類の目録

北部九州にはどのくらいの種類のハチ(今のところ有剣ハチ類が中心)が生息しているのか?を知るために、地域におけるハチの目録作成に取り組んでいます。現在、北部九州の海浜環境や山間部のハチ相の調査を行っています。